何のためにハバナへ行ったか?
それは言うまでもなく、ヘミングウェイ博物館を見るためである。
3月28日、早朝のクバーナ航空便でメキシコシティからキューバへ飛んだ。午後1時過ぎにハバナ空港到着。ピックアップサービスのガイド、日本語の上手なトニーさんが兌換ペソ CUC への両替を手伝ってくれて、車で旧市街のホテルへ向かった。
「ハバナへようこそ。何をしたいですか」
「Finca Vigia(ヘミングウェイ博物館)へ行きたいです」
「あ、それは残念ですね。見ることができません。今、閉まっています」
「!。。。(驚いて口がきけない。が、気を取り直す)あの、いつまでですか」
「4月までです」
ヘミングウェイ邸Finca Vigiaは、アメリカ映画撮影のため閉鎖されており、見学はまず無理だろうという。でも余りの意気消沈ぶりを見かねて、トニーさんは上手にお金を渡せば入れてくれるかもしれない、とアドバイスしてくれた。つまり賄賂を渡せということだ。そうか、ここはキューバだ。何とかなるかもしれない。
その日はチェックイン後、一人オビスポ通りを散策して過ごした。
翌朝、ホテル前でタクシーをチャーターした。Finca Vigiaまで往復40兌換ペソを35に値切って、ちょっと満足する(後で聞いたら、30CUCでよかったらしい。1CUC=105円、カナダ$から交換)
道々20分間、運転手はヘミングェイ博物館は素晴らしい、と愛想よく話し続ける。閉まってることを知らない?それとも今日は開いている?
道路際に立つヘミングウェイ博物館表示を見て左折し、小道を進んだ。
運転手「あれ、何か書いてあるよ」
ああ、やっぱり!
「入れないよ」という運転手の声を無視して、門の中に立つガードマンに声をかけた。それから15分懇願/嘆願/哀願を続け、ついには門に半身を入れて不器用にお金を渡そうとしたけど...。
実はこの門の中、博物館の広い敷地ではキューバの野球少年たちが練習試合をしているのだ。ゲーム観戦中の大人も大勢いて、門の様子を見ていたキューバのおばちゃんにスペイン語で「あんた、むりむり」と言われる始末
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