20日(水)
ミュージアム・パス4日券の期限はこの日までだ。有効に使わなきゃ。
午前中、カルチェ・ラタンにあるクリュニー中世美術館でローマ時代の遺跡を見た。そこからソルボンヌ大学付近を通って、パンテオンへ。大ドームは1851年にフーコーの振り子実験が行われた場所だ。上野の国立博物館の振り子はゆらりと動いていたが、ここでは中央にそっと置かれていた。
地下の霊廟にマリ・キュリー、ヴィクトル・ユーゴー、ジャン=ジャック・ルソーなどが埋葬されている。ルソーの木の棺を前に、実家の書棚にあった戦前の『エミール』を思い出した。続いてムフタール街へ歩き、ヘミングウェイの執筆用アパートやジェイムス・ジョイスの住まいだった建物を回った。すぐ隣に、辻邦生氏が滞在したというプレートも貼ってある。コントレスカルプ広場に面したカフェで簡単ランチ。
午後はノートルダム前広場へ移動し、まず地下遺跡クリプトへ降りた。さすがローマ人!午前中のクリュニーにもこちらにも、浴場テルマエが遺っている。発掘されたハドリアヌス他のコインや大聖堂建築の詳細がわかる模型など、充実した展示内容だ。それから大聖堂の中へ入り、予約の時間を待って塔の上へ。
夕方の時間を、現在のシェイクスピア&カンパニーで過ごした。2011年に亡くなった店主ジョージ・ホイットマンと、サンフランシスコ・シティライツ書店のビート詩人ローレンス・ファーリンゲティが親しい友人だったことはよく知られている。入口近くにビート関連の本が並び、ノートルダムの見える2階の部屋には初代店主シルヴィアの写真が飾られていた。
7年前の会話クラス学生M君と本屋の前で待ち合わせ、Polidorで夕食を取った。このレストランが映画"Midnight in Paris"に使われたのは、もちろん実際にヘミングウェイが幾度も訪れたからだ。店内もトイレも100年前とそう変わらないらしく、M君が「こんな古いのは他にない」と驚いていた。パリの1920年代を味わう。
22日(金)
パリ最終日。モンマルトルへ行こう。そこに坂道があり、たくさんの画家が住んでいたことは中学生の頃から知っていたのに、ずいぶん時間が経ってしまった。杖なしで歩けるうちに来られてよかったね。でも、フニクラには乗りました。
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